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カーヌスティ・ゴルフ・リンクス

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北部スコットランドの東海岸は平らな砂地(=リンクス)が続いています。街の名前はそのまま”カ—ヌスティ”で、最寄の鉄道の駅は”ゴルフ・ストリート”駅です。この地に1840年頃にカ—ヌスティ・クラブが発足したと言われています。1999年の24年ぶりの全英オープンの開催に合わせて新しくなったホテルの前から1番ホールをスタートし、基本的に時計周りにホールが進みます。しかし、各ホールがすべて異なった方向に向くように設計されており、風向きが毎ホール変化します。さらに18ホール中7ホールに絡む小川(=バーン)がコースをより一層難しくしています。

1931年の初開催を皮切りに過去7回の全英オープンを開催しています。そのすべての優勝者はゴルフの歴史に名を残す実力者ばかりです。1953年は、飛行機嫌いで有名なベン・ホーガンが生涯でたった一度出場し、優勝しました。この年の彼は、4月のマスターズ6月の全米オープン、そしてこの7月の全英オープンメジャー3試合連続優勝の偉業を達成しています。彼は6番ホール・パー5の左側のO・B(アウト・オブ・バーンズ)とバンカーの間の狭いフェアーウェイに4日間すべて正確なドライバー・ショットを打ち、4日連続のバーディを重ねました。彼が見つけたこの狭い攻略ルートは、危険だがバーディを確実に取る為の近道だったのです。以後、6番ホールは『Hogans Alley』(=ホーガンの小路)と呼ばれています。1975年は、通算5度の全英オープンのタイトルを獲得しているトム・ワトソンがプレーオフの末、全英オープン初優勝を遂げました。この年は最終日の翌日に行われる18ホールによるプレイ・オフの全英オープン史上最後の年でした。この日の朝、見知らぬ女の子から広い花をもらい、優勝しました。スコットランドでは、通常は紫色をしたヘザー(=ヒース)の中で稀にある白い花は、4つ葉のクローバーと同様に幸運のアイテムとして信じられています。ワトソンは、貰った花を暫く大事に持っていたそうです。

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そして、『カ—ヌスティの悲劇』として有名なのが、1999年の大会です。1975年以来24年ぶりに開催された大会で、フランスのジャン・ヴァン・デ・ヴェルデ選手は最終日の17番を終えて、2位に3打差をつけて18番を迎えました。最後のホール18番・パー4を6打以下のダブル・ボギー以下で上がれば優勝という状態から、第1打のドライバー・ショットを右に曲げ、17番ホールのレギュラー・ティの前、バリー・バーン(=小川)まで10ヤード程の位置に打ってしまいます。さらに2打目は8番アイアンでレイ・アップ(=刻む)18番のフェアウェイに戻そうと試みますがまたしても右に打ち、観覧席のフェンスに当たったボールは、バーンの石垣にはねて右の深いラフにいきます。第3打は深いラフに阻まれて、殆ど前へ飛ばずすぐ前のバリー・バーン(=小川)に入れてしまいます。

一度はウォーター・ショットを試みようとスパイクを脱ぎ、バーンに入りますが、結局あきらめて、ペナルティを払い、5打目をグリーン手前のバンカーへ。バンカーから2打で収めたものの、このホールをトリプル・ボギーのとしてしまいます。結局、勝負は3選手のプレイ・オフになりましたが、優勝は大会の地区予選から勝ち上がった地元の選手にさらわれて、彼は負けてしまいます。

過去7回の全英オープンの優勝スコアの平均は、ほぼパープレイの4日間288(Par72x4ラウンド)ストロークです。カ—ヌスティがいかに難コースかを証明しています。

2016年の全英シニア・オープン、2018年の全英オープンの開催が内定しています。

カーヌスティ!カ—ヌスティ!

ゴルファーの多くは、聖地セント・アンドリュースの訪問に憧れます。オールド・コースでのラウンドを『生涯で1度はしたい!』と夢みます。1度経験すると2度目のラウンドに憧れます。セント・アンドリュースの魔力です。

しかし、店主である私の場合はここカーヌテスティに憧れます。チャンピオンシップ、バーンサイド、ブットンの3コースがありますが、憧れは勿論チャンピオンシップです。過去7度の全英オープンの舞台になったコースです。カ—ヌスティには、ゴルフを難しくさせるすべての要素が揃っています。強い風、深いバンカー、深く手強いラフ、固いフェアウェイ、うねったグリーン、長い距離、小川が絡むハザード。1番から18番まで18ホールすべてに難しくする要素が含まれています。特に14番からの上がり5ホールは究極の難しさです。世界で一番難しい上がり5ホールと言っても過言ではありません。ゴルフは忍耐のスポーツであると再認識させられます。スコアがつけられない事もしばしばです。グリーン上でカップにボールを沈めてホールアウトしてから、グリーンを離れながら指折りスコアを数えます。

しかし、不思議にファイトが湧いてきます。1打でも少なく上がりたいと挑戦欲が身体を満たすのです。パーでもボギーでもないのです。トリプルボギーやダブルパーを超えたところにある呼び名のないスコアにもかかわらずです。最終18番パー4のグリーンが近ずいて来るとコースの背景に見える白亜のホテルがラウンドの終わりを告げます。心も体も打ちのめされているにもかかわらず、やりきった感が自分自身を労わります。

また明日1番ティーに立ちたくなる不思議で魅力的なコースがここカ—ヌスティです。

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英国ゴルフ・メジャーの舞台

(全英オープンの舞台)

1931, 1937, 1953, 1968, 1975, 1999, 2007, 2018(予定)

(全英シニア・オープンの舞台

2010, 2016,

(全英女子オープンの舞台)

2011,

カ―ヌスティ・ゴルフ・リンクスのホール達

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ホールナンバー

ホール名(英語)

読みがな

説明

1

Cup

カップ

左はバーン(=小川)、右には2つの大きなバンカーが待ち受けます。しかも、フェアウェイは右に傾斜しています。セカンド・ショットは、ブラインドとなり、グリーンが見えない為、正確な距離の判断が必要です。

2

Gulley

ガーリー

フェアウェイの左右に点在する深いバンカーに注意して、ティーショットの正確性が求められます。グリーンは縦長の3段グリーンの為、カップと同じ面への正確なショットが求められます。

3

Jockies Burn

ジョッキーズ バーン

距離の短いパー4.フェアウェイに散らばる深いバンカー群を絶対に避けることが必要です。グリーン手前の小さく細いバーンのすぐにグリーンがあります。

4

Hillocks

ヒルロックス

右ドックレッグのホール。左サイドへのミス・ショットは大きなトラブルとなります。コース唯一のダブル・グリーン(14番との共有グリーン)のホールです。

5

Brae

バレー

ロングヒッターは、280ヤード付近のフェアウェイを横切るバーンに注意が必要です。グリーンは強い傾斜を持つ縦長で、ピンの位置によっては3〜4番手の差がでます。左の2つの深いバンカーに注意です。

6

Hogans Alley

ホーガンズ アレー

左サイドにアウト・オブ・バーンズが続くホールです。1953年の全英オープンで優勝したベン・ホーガンは、4日間共ティーショットをバンカーとアウト・オブ・バーンズとの間に運び、確実にバーディに結び付けて、勝利しました。アウト・コース唯一のパー5です。

7

Plantation

プランテーション

6番続き、左にアウト・オブ・バーンズが続くホールです。左右のフェアウェイ・バンカーに注意が必要です。グリーン奥に深いくぼみがある為、グリーンを手前から攻めることが重要です。

8

Short

ショート

コースで最初でアウト・コースで唯一にパー3です。左サイドのグリーンまで続くアウト・オブ・バーンズに注意が必要です。又、グリーン右の2つのバンカーを避ける事も重要です。グリーンはお椀型をしており、しっかりとグリーンに止める事が要求されます。

9

Railway

レイルウェイ

ほぼ真っ直ぐの緩やかに打ち下ろすホールです。左に1つ、右に2つのバンカーに注意です。グリーン入口が開けている為、ランを使いやすいホールです。

10

South America

サウス アメリカ

フェアウェイ右サイドの3つのバンカーに注意が必要です。グリーン手前40ヤードにバーンが横切っている為、正確かつロングショットの2打目が必要です。

11

Dyke

ダイク

距離は短いが、左右のバンカー群に注意が必要です。グリーンは高低差の大きい2段となっている為、ピンと同じ面へのショットが重要です。

12

Southward HO

サウスワード ホ

右に多く深い2つのバンカーがあり、右サイドへのミス・ショットを避けることが必要です。グリーン手前は開けていますが、グリーンより少し距離のある位置に配された左右のバンカーに注意が必要です。グリーン手前から一段低くグリーンがあります。

13

Whins

ホワインズ

アゲインストの風が吹けば、難度が数段あがるパー3です。グリーンを囲むバンカー群に注意しながら、奥行きはあるが幅のないグリーンを攻めます。

14

Spectacles

スペクタクル

ティーショットは左のバンカー群に注意が必要です。グリーンの手前にある大きく深いバンカーがグリーン面を隠すブラインドとなります。グリーン手前のバンカーを越えてからからグリーンまでは下って行きます。

15

Lucky Slap

ラッキー スラップ

正確でかつロング・ショットが必要です。風やティーショットの出来次第では、第2打をレイ・アップする判断も必要です。グリーン手前30ヤードから下り面が始まり、左右には深いバンカーがあります。フェアーウェイ右サイドの松の木はカーヌスティのロゴのモデルになりました。

16

Barry Burn

バリー バーン

上がり3ホールに絡むバーン(=小川)を左に見ながら、臨む距離のあるパー3です。グリーン入り口が深いバンカーが囲み、花道を狭くし、しかも砲台グリーンの為、風の強い日にグリーンをヒットすることが非常に困難なホールです。

17

Island

アイランド

フェアウェイに2度絡むように蛇行するバーンに注意が必要です。ティーショットはバーンの間の島のようなフェアウェイを確実にとらえる必要があります。グリーン周りの深いバンカーに注意が必要です。

18

Home

ホーム

ティショットは、左右に流れるバーンの間、すなわちフェアウェイの真ん中への正確性が求められます。グリーンへのショットは、再び手前を横切るバーンに注意が必要です。

店主の選ぶ名ホール

店主が独断で選ぶ名ホールは・・・正直に言って、すべてです。店主にとって、ここカ—ヌスティは聖地です。名ホールを選ぶのが本当に難しいです。オープニング・ホールの1番は、左にバーン(=小川)を見ながら、左を避けた右へのショットを2つの大きな深いバンカーが飲み込みます。2打目以降、右からの小高い丘がグリーンの大部分を隠して、ブラインドとなります。2番は左の深いバンカーを避けてティショットに成功しても、縦長の手前から急激に3段階に登るグリーンへのショットで距離感を試されます。しかもグリーンの右側には深いバンカーがあります。3番は右ドックレッグのホールでティショットの着地点に左右に大きなバンカーがあります。バンカー越えのフェアウェイ・エリアは狭く、距離と方向性を試されるホールです。などなど一つ一つのホールが名ホールに思えてきます。敢えて挙げるなら、最後のあがり3ホールです。16番(=バリーバーン)は、2段グリーンで200ヤードを軽く超えるパー3です。グリーンの左右入り口には深いバンカーが待ち構え、左はラフやバーンまで転がる急激な砲台グリーンです。強く吹く風がティショットの番手を迷わし、早いグリーンを演出します。続く17番は、”アイランド”と呼ばれる難ホールです。フェアウェイを2度”バーン”(=小川)が斜めに蛇行しながら横切り、ティショットの着地地点に”アイランド”(=島)を作り上げています。狭い左側は、バーンを超える為のティショットに求められる距離は短いものの、飛びすぎと左すぎるショットはバーンの餌食となります。右側へは、ティショットにバーンを超えるしっかりした距離を求められます。2打目以降、グリーン手前の右にある深く大きなバンカーと大きなグリーンが持ちうけます。しかも、450ヤードのパー4です。最終18番の"ホーム”と呼ばれ、ティショットと2打目以降で2度バーンを超えることを要求するパー4です。フェアウェイ右の3つの連なった深いバンカー、フェアウェイの両サイドのラフは深く、脱出が困難です。このホールのグリーン手前を横切るバーンの右側にあるのが、1999年『バンデ・ヴェルデの悲劇』の舞台となった場所です。全英オープン史上に残る悲劇の場所ではありますが、そのメモリアル・マークが非常に小さく目立たないのは、バンデ・ヴェルデが、フランスの選手であったこと、最終的に勝ったのが、地元のポール・ローリーだったからであるからと思うのは店主だけでしょうか??!!

最後に18ホールで唯一のパー5の6番の”ホーガンの小路”ですが、左側に続く浅いO.Bと右に3つ連なるバンカー。しかも、3つのバンカーが手前から順に少しずつ右側へ向けて広がるように配置されています。しかもバンカーの大きさが順に大きくなっていく困難なホールです。ティショットに成功しても、2打目以降、ダッチと呼ばれる小さなバーンが右側からホールの幅を絞ってきて、左側に続くO.Bとの間を正確に打つことを要求されます。グリーンは右側に位置し、ホールを通じて、正確さがキーワードです。正確なショットが武器であったベン・ホーガンが1953年にここで開催された全英オープンにおいて、大会4日間すべてこのホールでバーディを獲得し、このホールを完全に攻略したことを称えたホールです。

カーヌスティの近隣の名リンクス 
モント・ローズ ゴルフクラブ(1562設立)

ホールナンバー

ホール名(英語)

読みがな

説明

1

Scurdy

スカーディ

オープニング・ホールは、クラブハウス前からの海へ向けてスタートします。左にある2つのバンカーの右側が第1打に狙い目です。2打目以降は打ち上げです。パー4.

2

Bents

ベンツ

ここから6ホールは海沿いにホールが展開します。右に海を見ながら風に注意して、第1打は狭いフェアウェイを狙います。グリーン周りにはバンカーはありません。パー4.

3

Table

テーブル

その名の通りテーブルのような形状のグリーンです、海からの風の中、グリーンをしっかりと捉える性格なショットが必要です。パー3.

4

Butts

バッツ

右側の海岸とフェアウェイにある深いブッシュと左側のブッシュに囲まれたフェアウェイは狭く、正確な第1打、グリーンへのショットは手前にある2つのバンカーが距離感を狂わせます。パー4.

5

Hillock

ヒルロック

海に向けて第1打を打ちます。第1打の落ちどころは、打ち上げででこぼこしています。第2打以降は短き番手で打てます。パー4.

6

Sandy Braes

サンディ ブレア

再び右に海を見ながら、風に注意し第1打を打ちます。グリーンの少し手前にあるバンカーとグリーン周りの3つのバンカーがグリーンへのショットに迷いを誘発します。パー4 又はパー5.

7

Whins

ウィンズ

距離はあまりありませんが、左のバンカーに注意して第1打を打ちます。右側が高いグリーンの傾斜に注意してグリーンをヒットします。パー4.

8

Valley

ヴァーレイ

ここも距離はありません。フォローの風(=テール・ウィンド)なら第1打はグリーンにかなり近くまでいきます。パー4.

9

Jubilee

ジュビリー

左一帯にグリーンまで続くブッシュに注意が必要です。フェアウェイやグリーン傍に重要なバンカーはありません。パー4.

10

Girdle

ガードル

打ち下ろしに第1打は広いフェアウェイに向けて打てます。グリーン右の3つのバンカーは要注意です。パー4.

11

James Melvill

ジェームス

メルビル

右側一帯に続くブッシュに注意が必要です。距離があるホールの為、2打目以降、大きな番手が必要です。パー4.

12

Pouderie

ポウデリー

グリーン右手前の4つのバンカーが曲者です。花道はなく、風への対処と正確な距離感でグリーンを狙います。パー3.

13

Gates

ゲート

距離はありませんので、左のフェアウェイバンカーの右側が狙い目です。グリーン手前の3つのバンカーは深く避けることが重要です。パー4.

14

Curlie

クーリー

左右に続くブッシュに注意し、第1打を狙います。2打目以降、ひょうたんの形をしたグリーンのどこに乗せるかがポイントです。パー4.

15

Wilderness

ウィルダーネス

第1打のフェアウェイは広く、思い切って打てます。2打目以降、左右から迫るブッシュの中、グリーンへのショットに取り掛かります。グリーン右のバンカーは避けるべき対象です。パー5.

16

Gully

ガーリー

距離のあるパー3です.グリーンは奥行きがあるため、距離感を試されます。グリーンの傾斜はかなりのうねりがあります。

17

Rashies

ラシュイズ

右のO.B。左一帯のブッシュに注意して第1打を打ちます。グリーンは急激な砲台グリーンで、しっかりとグリーンをヒットすることがポイントです。パー4.

18

Deans's Drive

ディーンズ ドライブ

第1打は正面に見える建物が目標です。距離もあまりなく、フェアウェイから第2打以降を打てれば、攻略がしやすくなります。パ-4.

このコースは難度も手頃ですから、友人やゴルフ仲間とのマッチプレイには大変適しています。ぜひトライしてください。

 

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